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毎日の生活の中で、記憶から抜け落ちてしまいそうなことをここにメモしておこ。

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Tuesday, January 10, 2006

mexico:旅の最終日、ローズボウルのliveを見た!


ちょっとつらい思いをすると、その何倍ものヨロコビが待っていた今回のメキシコ旅。その繰り返しの最後はトランジットで一泊したアトランタで締めくくられた。この時のちょっとつらい思いとは、アトランタ空港独特な荷物の受け渡しに翻弄され、その上ストラップが壊され、ベルトも紛失させられたこと。そして待っていたヨロコビは、なんとローズボウル中継を生で見られたことだ!

旅にどん欲なYは、たとえトランジットであろうがCNNとコカコーラ発祥の地『アトランタ』の雰囲気を楽しもうと、ネットでいくつかの情報を用意してきていた。ところがバッグのトラブルと、厄介な荷物の受け渡しシステムに翻弄されたために、バッグのクレーム処理を終えてようやく空港を後にしたのは、到着から2時間以上たった夜7時過ぎになってしまった。

憤りと緊張感に満ちた2時間だったからもうへとへと。地下鉄を降りてホテルに向かうが、CNNと数ブロックしか離れていなというオフィス街のせいなのか、人も車もほとんど通っていない。なんだか真夜中に到着したような気分に包まれてしまい、改めて外出する気分にもならなかった。で、テレビのスイッチをポチッと入れてみた。

えっ!!! これはローズボウルだ!と確信するのに数秒とかからなかった。グランドの真ん中にあの懐かしいバラが描かれていたからだ(昔はよくテレビで見ていたし、20数年前にはこのグランドのサイドラインで観戦したこともあった)。でもなんでこんな夜に? 生中継?録画? そんな疑問を持ちながらも興奮状態で第1クオーターから見続けハーフタイムになった。よし! ビールを買いにいこう! 駅を降りた所にマックがあったから、気に入りのBig-Nテイスティを買ってこよう! へとへと気分はすっかり回復し、『ズンズンズン小松の親分さん』状態だ。

シーンと静まりかえったオフィス街を、急ぎ足でマックに向かった。マクドナルドに客は一人もいない。笑顔を忘れたオネーさんがぽつんとひとりカウンターに立っているだけ。ところが隣のダンキンドーナツは満席で、人がワサワサと外まであふれている。そう、みんな店内にいくつも設置されているテレビでローズボウル中継を見ていたのだ。ということは生! でもなんでこんな遅くに? その疑問をYが解決した。「時差があるんじゃない」…。エッ? そうなのだ、ロサンゼルスとアトランタには3時間の時差があったのだ。もう、ウキウキ気分で急いでホテルに戻った。

対戦はUSC対テキサス大。USCはフットボールに目覚めた中学時代からもっとも好きだったチーム。優秀なランニングバックが数多く出ている名門大学として有名だ。あのOJシンプソンもここ出身。そのOJシンプソンも受賞したハイズマントロフィー(年間最優秀選手に送られる賞)を今シーズン受賞したランニングバック、レジー・ブッシュと、昨年受賞したクォーターバックのマッド・ライナートがいる最強のチームだ。

そのUSCの試合を、偶然にも昨年の11月のアメリカ旅で立ち寄ったラスベガスで見た。伝統のIフォーメーションからくり出される華麗なプレーにすっかり魅了されてしまい、日本でも見られないものかと考えていた。(でもどのみち我が家にはテレビがないので見ることはできないが)
そのチームの試合をローズボウルという最高の舞台で、しかも生放送で見られるのだからこんなにすばらしいことはない。(Yは途中で寝ちゃったけど)そして試合もすごかった。

ラスベガス(トトカルチョのフロア)で見たあの華麗で強力なUSCの攻撃が、テキサス大のディフェンスに押さえられる。USCファンとしては残念な展開ながら、逆転につぐ逆転のシーソーゲームが続いた。

そして最終の第4クォーター残り数十秒! で大きな局面を迎えた。

USCリード。そのUSCの攻撃。敵陣まで攻め込んだが、4thダウンで1ヤードを残してしまった。蹴ってフィールドゴールを決めれば勝利は決定的だが、ここからでは遠すぎる、パントを蹴って相手に攻撃権を譲れば、テキサス大は自陣深くから攻撃を開始することになる。しかしロングゲインさえ許さなければ、タイムアップでUSCの勝ちとなるシチュエーションだ。

通常ならパントを蹴って、あとは味方のディフェンスに任せて勝利! という状況だと思うのだが…。

USCは4thダウンギャンブルを選択したのだ。1ヤード進んでもう一度攻撃権を得られれば、後は確実に時間を潰せるからだ。ハイズマントロフィーの受賞者が2人もいるオフェンスだから当然の選択だったのか? 

結果は失敗。その場でテキサス大に攻撃権を与えしまった。しかし、テキサス大にしてもタッチダウンを決めるには時間が少な過ぎるため攻撃の選択肢が限られる。それにゴールまではまだ遠い。4thダウンギャンブルを阻止し、攻撃権を得たテキサス大の応援席は爆発的な驚喜乱舞状態となった。でも次の瞬間から神に祈る姿に変わった。

ところがテキサス大はUSCのディフェンス陣をおもしろいように翻弄し、攻め込んでいった。そして残り18秒、そこで奇跡は起きた。

残り何十ヤードあったかは覚えていないが、テキサス大のクォーターバックがパスフォーメーションから右にロールアウトしながらレシーバーを探した。しかしフリーのレシーバーがいない。いないというよりも、このクォーターバックの身体能力を生かして、パスフォーメーションから投げるかスクランブルするかをオプションするプレーなのかもしれない。USCはこの試合このプレーで何度もロングゲインを許している。

ゴールラインに向かって走るレシーバーにディフェンスはマークにつく。ディフェンスラインとディフェンスバックの間にぽっかりと空間が開いた。

すかさずランに切り替えて走るクォーターバックのビンス・ヤング。タックルされて倒されることもなくディフェンダーをかわしてあっさりとゴールに走り込んでしまった。あまりにあっけない逆転シーン。しかしドラマのような逆転劇だった。

USCファンとしては悔しいけれど、USC対ビンス・ヤングと言えるほど、テキサス大クォーターバックの活躍は凄かった。いやー満足満足なメキシコ旅最後の夜。終わり良ければすべてよし! 

なのである。

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